当院の予防治療コンセプト

皆さんは「Society 5.0」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?それは、AI(人工知能)やロボット技術といった高度なテクノロジーを活用することによって「経済成長と社会課題解決の両立」を目指す未来社会のコンセプトです。医療介護・ヘルスケア分野での施策としては、
① 病気の治療から未病ケア・予防へのシフト
② 個別化医療の実現
③ 個人が主体的に自分の健康を管理する
などが挙げられており、私たち歯科医療に携わる者にとっても早急かつ真摯に向き合うべきテーマだと考えています。

さて、予防治療と聞くと「定期検診や歯のクリーニングをしてもらう」という受け身のイメージが強いかもしれません。これらは間違いなくメリットばかりなのですが、医療者側(歯科医師・歯科衛生士)の経験やカンに頼る部分も多く、歯磨きのアドバイスひとつを取ってもバラツキがあるのが難点でした。当院では、常に変化する口腔内環境を「患者さんも含めた全員で見える化」させるため、専用のカメラで毎回撮影します。その画像を時系列に沿って観察することは、正確な診断、治療前後の比較に役立つだけでなく、ご自身による主体的な行動変容・セルフエフィカシーの後押しにもつながります。エイジングケアの専門医(日本抗加齢医学会)でもある院長、経験豊富な歯科衛生士・看護師・管理栄養士が中心となった予防治療チームは「生活習慣やライフステージに応じたSociety 5.0型の予防治療」をご提供できる体制を整えております。
予防治療とは
予防治療とは、虫歯や歯周病などのお口のトラブルを予防するために行う治療です。歯科医院で定期的な検診と予防処置を受けることでお口の健康を維持することができます。
予防治療については、具体的に次のような処置が挙げられます。
- 歯石除去
- ブラッシング指導
- プロによるクリーニング
- フッ素の塗布
予防治療を受けることで、歯や歯ぐきの健康を長く保つことができます。歯を削ったり抜いたりすることはQOL(生活の質)の低下につながります。なるべく健康な歯を残して、健康的な生活を送るためにも大切な習慣です。
当クリニックの予防治療
お口のトラブルを予防する方法は、患者さまによってさまざまです。患者さまお一人おひとりのライフスタイルやお悩みを丁寧にお聞きし、むし歯をはじめとした病気リスクを取り除くお手伝いをいたします。当クリニックには予防治療の認定医が在籍しておりますので、歯磨きなどのお口のお掃除方法はもちろん、生活習慣の指導なども行っております。
予防治療メニュー
フッ化物歯面塗布(=歯を削らない虫歯治療)

何かと忙しい現代人にとって、日々の口腔ケアはついつい後手に回りがち。とりわけ子育て世代・働き盛り世代(主に20〜50歳代)の皆さんが遭遇する口腔内のトラブルには、虫歯や外傷による破折(ひび割れ)、親知らずが原因の炎症が多いとされています。
ごく初期段階の虫歯(エナメル質初期う蝕)では、痛みや不快感、見た目の変化が乏しいため、熟練のドクターであっても発見が難しいものです。そこで役立つのが、歯面に当てたレーザーの反射蛍光を数値に置き換えることで、虫歯の進行度を判定する機器「ダイアグノデントペン」。これを用いると、隣接面(側面)やエナメル質の下に隠れた微小な虫歯でも約90%の精度で検出可能となります(視診+触診のみでは20%前後)。
当院では、通常の口腔内診査に加え、ダイアグノデントペンを積極的に活用することで、う蝕の見逃しを極力ゼロに近づけるよう努めます。日本歯科保存学会の診療ガイドラインに準拠し、削る必要性のない初期う蝕には歯科医院専用の高濃度フッ化物を塗布することで、歯の再石灰化を促し、進行を食い止めます(健康保険適応。窓口3割負担の方:約300円)。また、歯肉が退縮したことで生じる「根面う蝕」に対するフッ化物塗布も令和6年度より保険診療内で対応可能となりました(65歳以上に限る。窓口1割負担の方:約80円)。
歯石除去、PMTC(機械的歯面清掃)、ブラッシング指導

歯周病の主たる原因は、歯と歯肉の境目(=歯周ポケット)に溜まったデンタルプラーク
(歯垢)です。プラーク中の細菌が作り出す毒素は、歯肉に腫れや出血を引き起こし、やがて歯を支える土台となる歯槽骨をも溶かします。”80歳になっても20本以上の歯を保とう”を目標に掲げた「8020運動」がスタートし、40年近くが経過しました。令和4年度の調査では達成者が50%を超えた一方、いまだ成人の7割以上が歯周病に罹患し、歯を失う最大の要因にもなっています。
歯周病はごく初期の場合を除いて、不可逆的(元には戻らない)なうえに、再発・重症化しやすい疾患です。そのため、自宅で毎日行う「セルフケア」と定期的に歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」を両立させ、早い時期から予防に努めることが何よりも重要です。当院の歯周病予防メニューは、日本歯周病学会の指針に従っています。
① SRP(スケーリング・ルートプレーニング):歯周ポケット内に蓄積した歯石(プラークが石灰化したもの)を徹底的に取り除きます
② PMTC(機械的歯面清掃):専用ペーストで歯の表面を滑沢にすることで、プラークの再付着を防ぎます
③ TBI(ブラッシング指導):長年にわたる”歯磨きグセ”はご自身で気づきにくいもの。リアルタイムで口腔内の写真をお見せしながら、適切なブラッシング指導、補助器具[歯間ブラシやフロス、うがい薬]の選定を行います
歯周病は、低体重児出産やメタボリックシンドローム、アルツハイマー型認知症などのリスクを大きく高めることが明らかになっています。すなわち、歯周病を予防することは全身の健康維持・エイジングケアにも直結します。
歯石除去、PMTC(機械的歯面清掃)、ブラッシング指導

歯周病の主たる原因は、歯と歯肉の境目(=歯周ポケット)に溜まったデンタルプラーク
(歯垢)です。プラーク中の細菌が作り出す毒素は、歯肉に腫れや出血を引き起こし、やがて歯を支える土台となる歯槽骨をも溶かします。”80歳になっても20本以上の歯を保とう”を目標に掲げた「8020運動」がスタートし、40年近くが経過しました。令和4年度の調査では達成者が50%を超えた一方、いまだ成人の7割以上が歯周病に罹患し、歯を失う最大の要因にもなっています。
歯周病はごく初期の場合を除いて、不可逆的(元には戻らない)なうえに、再発・重症化しやすい疾患です。そのため、自宅で毎日行う「セルフケア」と定期的に歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」を両立させ、早い時期から予防に努めることが何よりも重要です。当院の歯周病予防メニューは、日本歯周病学会の指針に従っています。

歯周病の主たる原因は、歯と歯肉の境目(=歯周ポケット)に溜まったデンタルプラーク
(歯垢)です。プラーク中の細菌が作り出す毒素は、歯肉に腫れや出血を引き起こし、やがて歯を支える土台となる歯槽骨をも溶かします。”80歳になっても20本以上の歯を保とう”を目標に掲げた「8020運動」がスタートし、40年近くが経過しました。令和4年度の調査では達成者が50%を超えた一方、いまだ成人の7割以上が歯周病に罹患し、歯を失う最大の要因にもなっています。
歯周病はごく初期の場合を除いて、不可逆的(元には戻らない)なうえに、再発・重症化しやすい疾患です。そのため、自宅で毎日行う「セルフケア」と定期的に歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」を両立させ、早い時期から予防に努めることが何よりも重要です。当院の歯周病予防メニューは、日本歯周病学会の指針に従っています。
SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
歯周ポケット内に蓄積した歯石(プラークが石灰化したもの)を徹底的に取り除きます
PMTC(機械的歯面清掃)
専用ペーストで歯の表面を滑沢にすることで、プラークの再付着を防ぎます
TBI(ブラッシング指導)
長年にわたる”歯磨きグセ”はご自身で気づきにくいもの。リアルタイムで口腔内の写真をお見せしながら、適切なブラッシング指導、補助器具[歯間ブラシやフロス、うがい薬]の選定を行います
歯周病は、低体重児出産やメタボリックシンドローム、アルツハイマー型認知症などのリスクを大きく高めることが明らかになっています。すなわち、歯周病を予防することは全身の健康維持・エイジングケアにも直結します。
口腔機能低下症(オーラルフレイル)
ひと昔までは、口腔機能は「健全か、障害か」という二極化した捉え方しかなく、食事時のむせや滑舌の悪さが目立ってきたとしても「老化のせいだから...」と諦められがちでした。このような経緯を受けて、新たに生まれた概念が「口腔機能低下症(オーラルフレイル)」です。それは「加齢や全身の疾患によって、口腔の機能が複合的に低下している病態」と定義される、いわば健全と障害の中間的な位置づけです。
具体的には、7つの評価項目
① 口腔不潔(口の中が汚れている)
② 口腔乾燥(口の中が渇く)
③ 咬合力の低下(食べものが口に残る)
④ 舌口唇運動機能の低下(食べこぼしが多い・滑舌が悪い)
⑤ 低舌圧(飲み込みにくい)
⑥ 咀嚼機能の低下(硬いものが噛めない)
⑦ 嚥下機能の低下(よくむせる)
があり、この中で3項目以上に該当する場合、口腔機能低下症と診断されます。
60代では約6割、70歳を超えると8割以上の方が口腔機能低下症に当てはまるというデータがあります。また、これらを放置しておくと、栄養失調や全身の衰えが進み、将来的に要介護状態となるリスクが2倍以上になるとも報告されています。お口まわりの筋力アップのトレーニングを毎日行うことで、失われつつある口腔の機能を回復させることは可能です。当院は検査機器を取り揃えていますので、一度「お口の人間ドック」を受けてみませんか?
細菌カウンター

口腔水分計ムーカス

舌圧測定器

グルコセンサー
