歯科医院での全身リスク管理
みなさん、こんにちは。
令和7年版の「高齢社会白書」が内閣府より公表されましたね。
それによると、京都府における75歳以上人口の割合は18.0%(全国平均16.8%)、
すなわち京都府民の約5人に1人が後期高齢者の時代を迎えたようです。
別の大規模調査では、後期高齢者の約6割に3つ以上の基礎疾患(例えば、高血圧+脂質異常症+糖尿病)があるとも報告されています (Mitsutake et al. 2019)。
しかし、必ずしも「高齢=歯科治療のリスク」となる訳ではありません!
NIA(アメリカ国立老化研究所)の一節を借りるのであれば、Aging is not, in and of itself, a disease. However, aging is the major risk factor for developing major chronic disease.[加齢自体は病気ではない。だが、主要な慢性疾患を引き起こす大きなリスク因子である]が、最も正鵠を射た形容ではないでしょうか。
このように超高齢化が待ったなしで進むなか、歯科医院における全身のリスク管理の社会的意義は今後ますます高まっていくと考えられます。
歯科医院は多くの患者さんにとって「非日常的な空間」であることを私たちは肝に銘じなければなりません。
特に、抜歯などの侵襲を伴う歯科治療を行っている間、常にバイタルサイン[血圧・脈拍・呼吸・体温・動脈血酸素飽和度]を測定し、些細な変化も見逃さぬよう注意しています。
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年齢や基礎疾患(心疾患、脳血管障害、糖尿病、人工透析中など)、服用中のお薬(抗血栓療法や骨吸収抑制薬など)が理由で、歯科治療から足が遠のいている方は、ぜひ当院までご相談ください!スタッフ一同お待ちしております。
医療法人健盛会 四条通り歯科クリニック
院長 小野 龍太郎 拝